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大学院講義・橋本努「経済思想史」追加課題

(2004-)

 

 

本講義は、毎回、英文論文の読解を中心にすすめます。さらに受講者の個人発表を予定しています。ただし、(1)成績「優」を希望する方は、以下の課題を追加的にご提出ください。また、(2)自由コース(英文論文の読解を行う講義を受講せずに「優」を取得する方法)として、別の仕方で追加課題を利用することもできます。

なお以下の課題は、大学院進学を希望する学生にも適しています。本講義への自由な参加を歓迎します。(一般論として、研究者を目指している学部生は、学部の段階で大学院の講義を大いに利用すべきでしょう。)

 

(1)成績「優」のための追加課題

(1-a) 自分の専門研究に関係するキーワード(基本用語)を三つ以上選び、以下に挙げた「辞書類」をすべて用いて(関連箇所をすべてコピーする)、その意味内容に関する「詳しいノート」(一つの用語に関して1,600字以上)を作成してください。講義開始日から第三週目の前日24:00までに、本講義で用いるメーリングリストに流してください。

(1-b)「基本書50冊」の中から、1冊を選んで下線を引きながら読み、その本の内容について、6,000字以上のレジュメ(抜書き)を作成すると同時に、1,200字以上のエッセイを書いて、講義の最終日の前日までに、メーリングリストに流してください。なお、1冊を選ぶ代わりに、例えば、5冊を選んで、一冊当たり約100頁を読むこともできます。相談に応じます。

 

(2)自由コース

(2-a) 自分の専門研究に関係するキーワード(基本用語)を三つ以上選び、以下に挙げた「辞書類」をすべて用いて(関連箇所をすべてコピーする)、その意味内容に関する「詳しいノート」(一つの用語に関して1,600字以上)を作成してください。講義開始日から第三週目の前日24:00までに、メーリングリストで流してください。

(2-b) 「基本書50冊」の中から、15冊を選んで下線を引きながら読み、それぞれの本について、6,000字以上のレジュメ(抜書き)を作成すると同時に、1,200字以上のエッセイを書いて、毎週(一ヶ月に四週で四ヶ月間)木曜日24:00までに、メーリングリストに流してください。なお、15冊を選ぶ代わりに、例えば45冊を選んで、一冊当たり約100頁を読むこともできます。相談に応じます。

(2-c)オフィス・アワーや講義後の夕食会を利用して、読んだ本の内容について、毎週5分程度の議論をします。議論する力によって成績を評価します。

 

 

入門書

ハイルブローナー『入門経済思想史 世俗の思想家たち』ちくま学芸文庫

八木紀一郎他編『経済思想史』名古屋大学出版会

ホジソン『新制度派経済学宣言』名古屋大学出版会

尾近裕幸/橋本努編『オーストリア学派の経済学』日本経済評論社

(以上の入門書は、学部レベルの基礎知識となりますので、受講前にこの中から一冊以上を選んで、あらかじめ学習してください。もっとも必須ではありません。)

 

■辞書類

『経済辞典』有斐閣(これは基本書ですので必ずご購入ください。

『経済思想辞典』丸善

『政治学事典』弘文堂

『哲学・思想辞典』岩波書店

『経済学大辞典』全三巻、東洋経済新報社

『百科事典』平凡社

『マルクス・カテゴリー事典』青木書店

Oxford English Dictionary

Who’s Who(経済学者の人名に関する辞典)

 

■基本書50

プラトン『国家』上下、岩波文庫

アリストテレス『ニコマコス倫理学』上下、岩波文庫

スピノザ『エチカ』上下、岩波文庫

アダム・スミス『道徳感情論』上下、岩波文庫

アダム・スミス『国富論』全三巻、中公文庫

ホッブス『リヴァイアサン』第一巻、岩波文庫

ロック『市民政府論』岩波文庫

ルソー『社会契約論』岩波文庫

サン=シモン『産業者の教理問答』岩波文庫

バーク『フランス革命についての省察』上下、岩波文庫

 

ミル『自由論』岩波文庫

カント『純粋理性批判』第一巻、岩波文庫

ヘーゲル『精神の現象学序論』作品社

ベンサム『世界の名著:ベンサム・ミル』中央公論社

メンガー『一般経済理論』上下、みすず書房

マルクス『ドイツ・イデオロギー』岩波文庫

マルクス『経済学・哲学草稿』岩波文庫

マルクス『資本論』第一巻、新日本出版

レーニン『帝国主義』岩波文庫

 

ニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った』上下、岩波文庫

ジンメル『ジンメル・コレクション』ちくま学芸文庫

ジンメル『貨幣の哲学』白水社

ヴェブレン『有閑階級の理論』ちくま学芸文庫

ウェーバー『社会学の基礎概念』恒星社厚生閣(この出版社の翻訳に限定)

ウェーバー『職業としての政治』岩波文庫

ウェーバー『支配の社会学』全2巻、創文社

ハイデガー『存在と時間』上、ちくま学芸文庫

シュンペーター『経済発展の理論』上、岩波文庫

シュンペーター『資本主義・社会主義・民主主義』全三巻、東洋経済新報社

 

ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』(ケインズ全集第7巻)東洋経済新報社

ハイエク『市場・知識・自由』ミネルヴァ書房

ポランニー『大転換』東洋経済新報社

ポランニー『人間の経済T』、岩波書店

ルーマン『目的概念とシステム合理性』勁草書房

ハーバーマス『コミュニケーション的行為の理論』下、未来社

アーレント『人間の条件』ちくま学芸文庫

フーコー『言葉と物』新潮社

ノージック『アナーキー・国家・ユートピア』木鐸社

 

マッキンタイア『美徳なき時代』みすず書房

ドゥウォーキン『平等とは何か』木鐸社

ホジソン『進化経済学』東洋経済新報社

西田幾多郎『西田幾多郎哲学論集T』岩波文庫

中江兆民『三酔人経綸問答』岩波文庫

廣松渉『世界の共同主観的存在構造』講談社学術文庫

佐伯啓思『貨幣・欲望・資本主義』新書館

今村仁司『排除の構造』ちくま学芸文庫

間宮陽介『モラル・サイエンスとしての経済学』ミネルヴァ書房

大澤真幸『身体の比較社会学T』、勁草書房